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□ デュアルスタックは(事実上)不可能・・・ではないけど非常に困難。 □ JPNICは無意識に強制移住を主張している □ はじめに デュアルスタック(IPv4/v6共用体制)は この二つは同じことなんですが、理解していない人が多いので (というか、JPNIC自体がわかってない)、 デュアルスタックがいかに そりゃ、いきなり全世界全員即時強制移住させるならいいですよ。 でも、それは政治的にも絶対にありえない。 というか、政治的にそれができるなら、IPアドレス税を導入すればいい。 そうすれば、移行コストゼロで瞬間的に問題は解決されるのだから。 となると、当面は、デュアルスタック戦略を貫くことになる。 が、しかし、これには致命的な問題点がある。 なぜかというと、全世界全員同時即時強制移住じゃないかぎり、 相手のかなりはIPv4。 さらに悪いことに、 いまのネットベンチャーの世界的な分布状況を考えると、 みんなのアクセスしたいウェブサイトのかなりは米国系。 そうなると、相手のかなりは米国になるんだけど、 米国は、IPv4アドレスを豊富に持っている関係上、 そうそう移行してくれない。 ようは、米国系サイトにつなぐためだけにも、とにかくIPv4に アクセスする必要性がある。 もちろん、技術的にはそれはデュアルスタックで可能なんだけど、 ここに大いなる矛盾が。 デュアルスタックは主に二つやり方がある。 ひとつは、各ユーザにグローバルIPv6アドレスに加え、 グローバルv4アドレスも配る方法と、 もうひとつは、各ユーザにはグローバルIPv6アドレスだけを配り、 ISPのどこかにトランスレータを設置し、そこにグローバルIPv4アドレスを付け、 そこから外に出て行く戦略。 それぞれをなんていうのかは知らないけど、とにかく二つある。 □ グローバルv4アドレス配給法 二つの対処法のうち、 ひとつは、各ユーザにグローバルv4アドレスを配っちゃう方法。 ブロードバンドルータのWAN側に、 (多分)たくさんのグローバルIPv6アドレスと、たった一つの貴重な グローバルv4アドレスが付く、という方法。 いま、OCNとかでIPv6やってるやつらはこれで対処していると思う。 が、こんなアホな方法はない。 なぜなら、各ユーザにグローバルv4アドレスが配れるなら、 べつにそのままIPv4でネットすればいいんだからさ。 この方法において、IPv6が意味があるのは、P2P的なアプリで NAT越えをしたい場合だけ。 そして、この場合でもほとんど意味はない。 なぜなら、まず、別項でも散々いってるけど、企業や学校のLANでは E2Eなんて許可できないから、 どうせIPv6に移行しても、P2Pの勝手利用は不可能。 よって無駄。 個人の場合、たしかに、デュアルスタックになってくれれば、 NATのポート開放をしなくてもP2Pができる、という利点はあるけど、 これもほぼ無駄。 なぜなら、まず、VoIPとかなら、リフレクタで十分。 リフレクタじゃダメなP2Pってなんだ?といえば、 レイテンシが極度にシビアなアプリ(たとえば、対戦バーチャファイター)とか、 後は、異様にリフレクタへの負担が大きいアプリ(ファイル交換ソフト??)とか。 しかし、その場合でもUPnPでもOK。 UPnPの場合、ブロードバンドルータのファームの対応状況がだいぶアレ、とか いろいろと問題があるのはわかるけど、 ファームだって改良されるだろうし、 逆に、いまや、NAT越え技術を開発する専門ベンチャーまである( ちなみに、IPAの某補助金がらみ)。 ようは、何とかなる問題。 もちろん、IPv6導入でも解決できるけど、はっきり言って壮大な無駄。 どう考えても、こんな程度のことならUPnPのほうがいい。 ちなみに、運用コストだけど、この方法の場合、 v4/v6双方の網を運用しないといけないわけで、 かなりISPにとっても負担になると思う。 ようは、どの角度から考えても、こんな程度のことならUPnP+IPv4のほうがマシ。 □ トランスレータ法 各ユーザにはIPv6グローバルアドレスのみを配る。 ISPの網も当然IPv6のみ。 ただし、ISPが自分の網のどこかに v4の世界へ出られる トランスレータを設置する。 この方法も無駄。 そりゃ、世界のほとんどがIPv6になり、 トランスレータの必要性がほとんどゼロになればいいよ。 いまだに白黒テレビが映るのと同じ感覚で、 ほとんど需要はゼロなんだけど、一応はサポートする、 ということでトランスレータを置くならこれでもいい。 しかし、とりあえずの間、当面の間は世界はIPv4。 全世界全員強制移住とかさせない限り、 当面の間は世界はIPv4。 その間、どうするの? まず、細かいことだけど、トランスレータの先っちょにはIPv4 グローバルアドレスが必須。 まあ、その数は少ないんで その確保の方法は無視するとしても(おいおい)、 トランスレータの運用コストがかかる。 が、さらにそれも無視するとして(おいおいおいおい)、 一番決定的なのは、この方法って、何の意味もないこと。 トランスレータ経由で外に出ている限りは、IPv4のNAT ISPと ほとんど一緒。運用コストも、NAT ISPと大体一緒。 IPv6対応の利点を痛感するのはP2Pのときだけだけど、 それがほとんど意味がないのは上で説明したのと同じ。 P2P対応なんてリフレクタ+UPnPで十分なんだよ。 ようは、デュアルスタックは無駄。 □ クライアントの設定問題 さらにしょうもない問題を。 以上は、あくまでISP側の視点でした。 ようは、v6のアドレスを配ることが目的、v6のパケットを配送することが目的。 が、しかし、実際には、たとえイーサカードにIPv6の パケットが飛び込んできても、 OSとかが対応していなきゃしょうがない。 ここがまた厄介。 まあ、楽観的に考えて、OSはVista(またはその後継)とかに順調に切り替わり、 ブラウザもちゃんと切り替わっていくとする。 この読み自体がなんか甘いような気もするが気にしない。 しかし、それがプラグインかカスタムアプリか、なにかは知らんけど、 とにかく、最後の最後までIPv6に対応しないアプリがある。 これ、どうするの? 結局、OSレベルか、ブロードバンドルータレベルか、ISPレベルか、、、 どこでやるかはいろんな発想があるとおもうけど、 IPv4というレガシーからは半永久的に脱却できず、 どこかでv4の世話をする必要性がある。 たとえば、ひとつの実装はこれ。 社内LANをIPv4のままにし、ブロードバンドルータでIPv6に変換する。 v4PC → v4LAN → v4v6変換ルータ → ISPv6網 → ISPトランスレータ → v4網 → v4サーバ。 ようは、v4 → v6 → v4 と変換してるわけで、 コストもかかるし、なにより、もうアホとしか言いようがない。 トランスレータ法によるデュアルスタックは、 こんな激烈にアホなやり方を何年も続けることになる。 企業や学校では半永久的にこうなるし、 個人宅でも長期にわたってこうなる可能性もある。 こんなの、やるの? それ以外の方法としては、ISPの網の中にv4ローカルを通す、というのもあるけど、 いずれにせよコストもかかるし頭が悪そう。 v4ローカルとv6グローバルの2種類のパケットが飛び交う網を 維持するコストっていくら? v4PC → v4LAN → v4ルータ → ISPv4ローカル網 → ISPトランスレータ → v4網 → v4サーバ。 ・・・一応は動くけど、こんな変なことをわざわざやるんか? この方法の唯一の利点としては、v6をつかえば異なるISPの会員同士で P2Pができるのは当たり前として、 おなじISPの会員どうしでは、v4P2Pがやり易くなる、 ってことだな。 さらに、別項でも散々述べてるけど、 この設定のコストが馬鹿にならない。 こんな複雑な設定をクライアントPCにきっちり入れて、 それを運用していくのは、よほどある種のDHCPのような自動設定技術や、 ある種の自動管理技術が進化しない限り、コストがかかりすぎて非現実的。 □ サーバ側の利点 さらに最悪なのは、サーバ側のインセンティブがないこと。 一部の自宅サーバとか、 あとは、激安なんだけどSSLをしたくて、しかもSNIはいやだ、 という特殊なレンサバとか、その辺は別だよ。 あのあたりは、IPv6が本格導入されれば飛びつくかも。 が、それ以外の普通のサーバ(そして、シェア的にはこれがほとんど)は、 たとえSSLをするとしても、 当面はIPv4にとどまる。 というのは、Pure IPv6ならともかく、デュアルスタックサーバは 当然シングルスタックサーバよりコストがかかるわけだけど、 そのコスト差を正当化する理由がない。 どうせトランスレータ経由でアクセスはできるんだから、 無理に自分のサーバをIPv6にする必要性はないんだよ。 そして、サーバ側に利点がないというのは、 結局、強制移住をさせない限り、 半永久的にトランスレータ経由での接続になってしまう。 が、しかし、どうせトランスレータ経由で接続するなら、 NAT ISPでもいいわけで・・・ ようは、ここに深刻な「鶏と卵」問題があるわけだが、 JANOG/WIDEの連中は理解してるのかな?激しく疑問です。 □ 運用コストは莫大に どうも、JPNICの連中は、NAT ISPは運用コストが高いからダメ、 と考えているフシがある。 が、これはめちゃくちゃな比較。 かれらは、NATv4とPure v6を比較している。 そりゃ、この二つを比較すればNATv4はコスト高だよ。 移行コストはともかく、運用コストは高いから、 長い目で見れば移行したほうがいい、という意見もあるかも。 わたしは、それでも、移行コストの減価償却費よりNATの運用コストの ほうが安いと思ってるけど、あまり根拠はない。 が、しかし、だよ。この比較はめちゃくちゃなインチキ比較。 Pure v6じゃなく、デュアルスタックと比較すべき。 NATv4とデュアルスタックで、どちらが運用コストが高いかを考えるべき。 これ、へたすりゃ、運用コストでもデュアルスタックが高いよ。 つまり、移行コストがかかり、運用コストも高い方式へ JPNICは移行させようとしているんだ。 なお、これは、JPNIC側にとってはインチキ比較でもなんでもないんだろう。 なにせ、やつらは、全員がPure v6に移行する、 と勝手に思い込んでいるみたいだから、、、。 でも、それは絶対にありえない。デュアルスタックは半永久的に続く。 しかし、コストや手間を考えれば、デュアルスタックは無理。 □ 強制移住絶対反対!!!!!!!! ようは、グダグダと述べてきたけど、 ようは、デュアルスタックは じゃあ、どうするか。 ようは、IPv4延命か世界全員同時強制移住か、 極論すればどちらかしかない。 じゃ、どちらをやるの、ってことを考えた場合、答えは明らか。 わかりましたか?JANOG/WIDEの皆さん。 結論から言えば、延命しかないんです。 もう少し説明すれば、 とにかく、 強制移住というめちゃくちゃをしないかぎり、IPv6なんて不可能なんです。 逆に、IPv6、IPv6と騒ぐってことは、 つまり、それはイコール強制移住を暗黙のうちに前提としてしまう行為です。 たとえ、自分たちはそう思っておらず、デュアルスタックによる 段階的な移行を目指していても、 それは無理です。 強制移住か延命か、この二つしかない。 で、当然、強制移住なんてメチャクチャができるわけもないし、 仮に、万が一それが可能なら、IPアドレス税を導入すればいい。 ようは、強制移住ができない以上、ようは、延命しかないんです。 ようは、IPv6は無理。 ようは、IPv6は無理。 ようは、IPv6は無理。 ようは、IPv6は無理。 ようは、IPv6は無理。 ようは、IPv6は無理。 某有名ブログから来た人へ: 内輪版に勝手にリンク張るなよな、空気読め、、、というのはおいておいて、 とりあえず、トップページから読んでください。 ここから読んでね: http://www.digitalinfra.co.jp/20080511/ まず、用語集から。 デュアルスタックってのは、ようは、IPv4とIPv6の共用体制のことね。 やり方はいろいろあるけど、とにかく、二つを平行して使うやり方。 が、どれをとっても非常に面倒なんだな。。。 あと、議論になりそうなところを補足。 まず、強制移住だけど、JPNIC/WIDEが意識的にそう主張しているわけじゃない。 彼らは、あくまでデュアルスタックによる段階的移行を主張している。 ただ、以上に述べた理由により、デュアルスタックは無理な以上、 あとは、IPv6をあきらめてIPv4延命という現実路線に転換するか、 それとも、IPv6へ全員即時強制移住というスターリン並みの暴挙にでるか、 どっちかしかない。 とりあえずはこんなところかな。あとは誰かが騒げば随時追加すればOKだろ。 以上、Jun the Realist でした。 http://www.digitalinfra.co.jp/20080511/ 会社ウェブサイト http://www.digitalinfra.co.jp/ 超高速起動Linux http://www.machboot.com/ 新方式仮想化技術 http://www.colinux.org/ 2009/2/27 ちょっと変更 一部、誤解を招いているようです。 これは、内容がまずかったというより、 私の書き方がまずかった。 で、誤解を解消するために一部書き換えました。 なお、旧バージョンはここ。 ようは、私の言いたかったことは以下のようです。 1、アドレス枯渇後のISPはこんな風。 ・会員には、v4ローカルとv6グローバルを配る。 ・v4ローカルは、 carrier grade NAT(CGNAT) で外に出る。 2、CGNATのない、v6 Only のISPはあと30年は有り得ない。 3、しかし、CGNATで外に出られる限りは、v6ってほんとに必要? 4、v6 Only ISPは有り得ないが、CGNAT Only ISPは有り得る。 以上のことにより、デュアルスタックは、それが技術的に不可能、 とはいいませんが、(というか技術的には可能)、 現実的には非常に困難なんですよ。 結局、デュアルスタックに追加料金を払うのではなく、 NAT ISPに落ち着いてしまう可能性が高い。 そうなれば、デュアルスタックは、技術的には可能でも 現実的には無理ですし、 そうなれば、v6移行も(強制移住を除けば)不可能です。 それとも、「NATでいいじゃん」の声に対抗する、なんかいい方策でもありますか? これは繰り返し述べてますが、 わたしは、IPv6反対原理主義者ではなく、 IPv6原理主義反対者なので、 合理的な理由によりv6移行が自然と進めば、それには一切異を唱えませんが・・・。 でも、どうやって??? |